ローファイ日記

出てくるコード片、ぼくが書いたものは断りがない場合 MIT License としています http://udzura.mit-license.org/

Haconiwaのprobeを少し整理した

github.com

今までタイムスタンプを clock_gettime でとっていたけど、そのタイムスタンプはカーネル側でつけてくれるような気がしたので外した。それよりも、同じコンテナ管理プロセスでのイベントかどうかを見分けたいので、hpidという数字を発行することにした(といってもhaconiwa svのPIDなのだが、fork-execの間でも親と同じ値を渡すようにした。本当は、C側でuuid並みの大きな数字を発行するのが良さそう)。

いっしょにprobeの名前を変更(bpftraceでは - を含むprobe名を利用できない模様)したり、bpftraceで動くサンプルをつけた。

Haconiwaが特定の処理を通過するとき、現在のマスターではこんな感じのbpftraceスクリプトを書くとイベントをフィルターできる。イベントの数値は、似たようなものは ~10、 11~30, 31~, 100~127 のように近づけて定義しているので。

BEGIN { printf("Starting trace...\n"); }
usdt:./mruby/bin/haconiwa:haconiwa:bootstrap_phase_pass /arg0 > 10/ {
        printf("[%d] Pass: hpid: %d, phase: %d\n", nsecs, arg1, arg0);
}
$ sudo bpftrace misc/sample.bt                                                         
Attaching 2 probes...
Starting trace...

[1262986711] Pass: hpid: 26454, phase: 11
[1286217066] Pass: hpid: 26454, phase: 12
[1288785734] Pass: hpid: 26454, phase: 13
[1288810441] Pass: hpid: 26454, phase: 14
[1288848938] Pass: hpid: 26454, phase: 15
[1289587716] Pass: hpid: 26454, phase: 16
[1289756137] Pass: hpid: 26454, phase: 17
[1290851274] Pass: hpid: 26454, phase: 18
[1295379411] Pass: hpid: 26454, phase: 19
[1295399850] Pass: hpid: 26454, phase: 20
[1296817400] Pass: hpid: 26454, phase: 21
...

多分、これの対応を含んだヘッダーとかを用意したら、bpftraceの --include で読み込んで人間にわかりやすく表示できると思う(そういう認識)。

これでもそれぞれの経過時間は雰囲気でわかるが(あるいは頑張って計算すればわかる)、カーネルタイマーを使って直接probeできないかなあ? というのを考えているところ。

今日はこんな感じメモ並みの内容です。

eBPF でイベントが起こったプロセスの cgroup IDを取るには

bpftrace には cgroup という変数があって、イベントが起こったプロセスの cgroup ID(後述しますが、?な数字です)を取得できます。

$ bpftrace -e 'uretprobe:/bin/bash:readline { printf("input(%d@%d) = %s\n", pid, cgroup, str(retval)); }'
Attaching 1 probe...

input(16277@2055) =
input(16277@2055) = echo $$ > /sys/fs/cgroup/unified/sample100/cgroup.procs # <= ここで変更
input(16277@2139) = ls -l
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mruby-mrbgems-template を cli tool 化した

f:id:udzura:20191001213708p:plain

一般にパッケージを作る場合テンプレートジェネレーターがあると便利です。mrubyも例外でなく、mrubyでmgemを作る場合は mruby-mrbgem-template が定番です。

github.com

実は今まで以下のような手順でmgemを作っていました。DSLを残せるのはいいのですが、CRuby含む他の言語に比べてちょっと手数が多いかもしれません。

# mrbgem-template のビルド
$ git clone https://github.com/matsumotory/mruby-mrbgem-template; ( cd mruby-mrbgem-template; rake )
$ mv mruby-mrbgem-template/mruby/bin/mruby /usr/local/bin/mruby
$ cat <<RUBY > ./template.rb
MrbgemTemplate.new({
  mrbgem_name: 'mruby-example',
  license: 'MIT',
  github_user: 'your-github-username',
  mrbgem_prefix: File.expand_path('.'),
  class_name: 'Example',
  author: 'your-name',
}).create
RUBY
$ mruby template.rb

もうちょっと手軽な方法もあるといいなーとコマンドラインツールを追加するP/Rをしたらマージされたので:

github.com

一緒にHomebrewのフォーミュラも整備しました。ということで現在は(Macなら)以下のようにmgemの雛形を作れるようになりました。やった!

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自分のためのカーネルトレーシング、その2 - コンテナにUSDTを仕込む話

消費税増税に対抗し、10月はなるべく毎日営業日はブログを書こうと思います。


udzura.hatenablog.jp

これのシリーズです。はてブが伸びなくても書いていく。消費税増税に対抗するのが目的ではてブは目的ではないから。

イメージ画像。

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