ローファイ日記

出てくるコード片、ぼくが書いたものは断りがない場合 MIT License としています http://udzura.mit-license.org/

POSIX Timer で純粋に時間を測る

man7.org

sevp.sigev_notifySIGEV_NONE にし、なおかつ非常に先の時間を expiration に指定すれば、その時間までの残り時間を timer_gettime(2) で取得できる。

あとは引き算をすればOK。「非常に先の時間」以上の時間を計測できないことになるが、 10億秒(31年)などを指定すれば用は足りそう。

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Haconiwaのprobeを少し整理した

github.com

今までタイムスタンプを clock_gettime でとっていたけど、そのタイムスタンプはカーネル側でつけてくれるような気がしたので外した。それよりも、同じコンテナ管理プロセスでのイベントかどうかを見分けたいので、hpidという数字を発行することにした(といってもhaconiwa svのPIDなのだが、fork-execの間でも親と同じ値を渡すようにした。本当は、C側でuuid並みの大きな数字を発行するのが良さそう)。

いっしょにprobeの名前を変更(bpftraceでは - を含むprobe名を利用できない模様)したり、bpftraceで動くサンプルをつけた。

Haconiwaが特定の処理を通過するとき、現在のマスターではこんな感じのbpftraceスクリプトを書くとイベントをフィルターできる。イベントの数値は、似たようなものは ~10、 11~30, 31~, 100~127 のように近づけて定義しているので。

BEGIN { printf("Starting trace...\n"); }
usdt:./mruby/bin/haconiwa:haconiwa:bootstrap_phase_pass /arg0 > 10/ {
        printf("[%d] Pass: hpid: %d, phase: %d\n", nsecs, arg1, arg0);
}
$ sudo bpftrace misc/sample.bt                                                         
Attaching 2 probes...
Starting trace...

[1262986711] Pass: hpid: 26454, phase: 11
[1286217066] Pass: hpid: 26454, phase: 12
[1288785734] Pass: hpid: 26454, phase: 13
[1288810441] Pass: hpid: 26454, phase: 14
[1288848938] Pass: hpid: 26454, phase: 15
[1289587716] Pass: hpid: 26454, phase: 16
[1289756137] Pass: hpid: 26454, phase: 17
[1290851274] Pass: hpid: 26454, phase: 18
[1295379411] Pass: hpid: 26454, phase: 19
[1295399850] Pass: hpid: 26454, phase: 20
[1296817400] Pass: hpid: 26454, phase: 21
...

多分、これの対応を含んだヘッダーとかを用意したら、bpftraceの --include で読み込んで人間にわかりやすく表示できると思う(そういう認識)。

これでもそれぞれの経過時間は雰囲気でわかるが(あるいは頑張って計算すればわかる)、カーネルタイマーを使って直接probeできないかなあ? というのを考えているところ。

今日はこんな感じメモ並みの内容です。

eBPF でイベントが起こったプロセスの cgroup IDを取るには

bpftrace には cgroup という変数があって、イベントが起こったプロセスの cgroup ID(後述しますが、?な数字です)を取得できます。

$ bpftrace -e 'uretprobe:/bin/bash:readline { printf("input(%d@%d) = %s\n", pid, cgroup, str(retval)); }'
Attaching 1 probe...

input(16277@2055) =
input(16277@2055) = echo $$ > /sys/fs/cgroup/unified/sample100/cgroup.procs # <= ここで変更
input(16277@2139) = ls -l
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Linux上のRubyのUSDT

Rubyは 2.0 から --enable-dtrace オプションでコンパイルが可能になったんですが、

magazine.rubyist.net

一方で現代のLinuxとしてはこれらのトレースポイントは USDT としてトレースできます。今日はその手順など。

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