去年は自分の中では Rubyist としてのカルマが破壊的に上がった年だと思っていて、多分ぼくを知ってらっしゃる皆様からみてもある程度そうなのだろうと思っている。
2012 年が始まって公私/内外で色々新しいことが動き始めているところでぼくの Ruby へのモチベーションは、
- (1) Ruby がプログラマとしての自分を形成してくれたので、 Ruby への恩返しがしたい(根本)
- (2) Ruby 自身の価値とソフトウェアとしての寿命を伸ばすことは、自分のプログラマとしての価値と寿命を伸ばすことになる
- (3) ふつうに Ruby が好き
という3点から、「Ruby全体を良くしたい」という思いがあり、その上で
という2点が、ぼくを Sinatra/Padrino framework に縛り付けるモチベーションなのかな、と思っている。
要するに、実際のところ割と自分の利益ドリブンなところが大きい。 (1) も (2) も (3) も当分崩れそうもないので、このスタンスは今年以降もしばらく続けていくと思われる。実際 Sinatra の周りはまだまだウォッチしがいがあるし。
あと、ぼくが Ruby の界隈が好きな理由と、 Ruby のコミュニティー(=人たち)が好きな理由は実は全然違ったところにあったりしていて、
Ruby の界隈で好きなところは主に、
- 簡潔で宣言的なAPIを重視するところ(DSL文化)
- 他の技術的文化圏からの輸入というより、ゼロに近いところからドラスティックな概念を導入するスタンス(Rails にとどまらず、 Sinatra、haml、RSpec、Cucumberなどなど……)
- 互換性よりも新しい実装を重視する気風
だったりする。
Ruby のコミュニティーについて言うと、こんなに紳士的で、知性と品性とユーモアがあり、なにより優しさを備えたプログラマーがたくさん集まっているコミュニティは中々無いのではないか、ぐらいに思っている。そもそも偏狭で短気でひねくれ屋のぼくを皆さんが暖かく受け入れてくださっているように思えるので(何せ自分でこんな発言をしちゃうような奴なのに)、逆に皆さんに対して貢献できる何かが無いかなあ、と自然と考えているところ。
一方で、より Ruby を良くしていくためには、他の技術的な文化圏(いわゆる他言語のコミュニティなど)から良いものをどんどん取り入れていくのも大事なのではないかとも思っている。 WSGI→Rack という「輸入」は Ruby における Web 開発で歴史的なものだったし、またたとえば Perl 界隈のハッキッシュかつ成熟した気風は今後の Rubyist のロールモデルになるかもしれない。
で、そのためにも、まずはぼく自身がもっと他の技術要素や言語を知らなければならないなあ、と思っている。最初に言ったように今年は身の回りがかなり変わるので、色々考えている。
というチラシバックヤードでした。
誰向けなんだ???